農地取得・賃貸等支援|農地法第3条許可・農地バンク・利用権設定|やまと-農-
農地取得・賃貸等支援
農地法第3条許可と農地バンク。農地を「買う・借りる」2つのルートを比較して選びます。
農業を始めるために農地を買いたい。農業法人を設立して、農家から農地を譲り受けたい。規模を広げるため、周りの農地を借りたい。農地を農地のまま売買・貸借する方法は、いま大きく2つです。農地法第3条による農業委員会の許可か、農地中間管理機構(農地バンク)の農用地利用集積等促進計画か。令和7年4月に貸借の仕組みが変わったこともあり、「利用権設定はもう使えないのか」というご相談が増えました。やまと-農-では、案件ごとにどちらのルートが向くかを比べ、取得したあとの農業経営まで見て手続を組み立てます。
農林水産省に33年間勤務した農政分野の経験と、行政書士として12年間培ってきた行政手続の経験を生かし、国の農業政策・農地制度・各種支援制度と、実際の農業経営とを結び付けることを重視しています。国の制度を知ることと、現場でその制度を「使える形」にすることは別の問題です。
※ これまでに農業関係業務に取り組んできた地域です。地域ごとに異なる営農条件、行政機関・農業委員会等の実務を確認しながら支援します。
農地を農地のまま取得する ─ 農地法第3条
農地の売買・貸借の基本となる制度です
農地法第3条は、農地を農地として利用することを前提に、次の権利の移転・設定を行う場合の基本的な許可制度です。
- 所有権の移転
- 賃借権の設定・移転
- 使用貸借
- その他の使用収益権の設定・移転
農地を売買または貸借する場合、原則として当事者が農業委員会へ申請し、許可を受けなければなりません。許可を受けずに行った権利移動は無効となります。
法人が農地を購入する場合
法人が農地の所有権を取得するなら、原則として農地所有適格法人の要件を満たします。一般法人が農地を借りる場合(解除条件付き貸借)とは、要件そのものが別ものです。
「法人を作ってから農地を探す」だけで考えないでください
農地の取得を考えているなら、法人設立の時点で農地所有適格法人の法人形態・事業・議決権・役員を確認しておきます。設立後に組み替えるとなると、定款変更や出資構成の見直しがついてきて、手間も費用も膨らみます。
下限面積要件は廃止されています
かつて農地法第3条にあった下限面積要件(原則50a)は、現在ありません。ただし「下限面積がなくなった=誰でも農地を買える」ではありません。農地の効率的な利用、営農体制、周辺農地への影響といった許可要件は、そのまま残っています。下限面積がある前提で書かれた古い解説も出回っているため、そこは切り分けてご覧ください。
農業法人の設立から農地取得までの流れ
農地法第3条は、単発の許可申請ではなく「経営を始める手続」です
農業法人・農地所有適格法人の設計
農地を所有する計画であれば、設立前から農地所有適格法人の要件を確認します。
取得予定農地・営農計画の確認
栽培品目、面積、農業機械、労働力、販売方法、将来の規模拡大などを整理します。
農地売買契約等
農地所有者との間で売買条件を整理します。農地法上の許可が必要な売買では、許可との関係を踏まえて契約内容を設計します。
農地法第3条許可申請
農地所在地を管轄する農業委員会(各市町村)へ申請します。
農業委員会による審査・許可
取得者の営農能力、農地の効率的利用、地域の農地利用への影響。法人なら法人要件も見られます。実際には、現在の経営規模、作付作目、農業機械の確保状況、耕作放棄地の有無まで確認されるのが通例です。
所有権移転登記
売買の場合は、許可後に所有権移転登記へ進みます。登記申請の代理が必要な場合には、司法書士と役割を分担します。
営農開始
取得した農地で農業経営を開始します。
令和7年4月、農地を「借りる」制度が変わりました
「利用権設定はもう使えない」という理解は正確ではありません
農地の賃貸借では長いあいだ、農地法第3条とは別に、農業経営基盤強化促進法に基づく利用権設定が使われてきました。市町村が作成する農用地利用集積計画に貸借関係を位置付け、公告することで利用権が立つ仕組みです。第3条許可とは別のルートで、担い手への農地集積や規模拡大の場面で広く使われてきました。
平成26年度に農地中間管理機構(農地バンク)ができたあとも、地域では従来の利用権設定と農地バンクによる貸借が並んで使われてきました。それが、地域計画と農地集積を一体で進める制度改革によって、令和7年4月から、市町村が作成する相対型の計画による貸借ルートは農地バンク経由へ一本化されています。
| 制度 | 令和7年3月まで | 令和7年4月以降 |
|---|---|---|
| 農地法第3条 | 利用可能 | 引き続き利用可能 |
| 市町村の農用地利用集積計画 | 利用権設定に利用 | 新たな相対型の設定は終了 |
| 農地バンク | 利用可能 | 貸借・集積の中心的な仕組み |
| 農用地利用集積等促進計画 | 利用可能 | 農地バンクによる権利設定の中心 |
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※ 令和7年4月より前に設定された権利は、経過措置を含め、その設定内容・期間に応じて取り扱われます。更新・再設定の際に、現在の制度に基づく方法を確認します。
なくなったのは「市町村作成の相対型ルート」だけです
農地バンクの農用地利用集積等促進計画によって賃借権・使用貸借権等を設定することは現在もできますし、農地法第3条による貸借も引き続き可能です。「令和7年4月から農地はすべて農地バンクを通さないと借りられない」というのは誤解です。
現在の「利用権設定」=農地バンク方式の仕組み
農地バンク方式では、農地中間管理機構が農用地利用集積等促進計画を作成し、都道府県知事等による認可・公告によって、計画に記載された賃借権・使用貸借権等が設定されます。この場合、農地法第3条の許可を別途取得する必要はありません。
すでに「利用権設定」で農地を借りている方へ
旧制度で農地を借りている場合、令和7年4月1日で契約が消えるわけではありません。まず、設定済みの利用権の内容と期間を確認します。そのうえで、期間満了や更新のタイミングで、農地法第3条で改めて借りるのか、農地バンクへ乗せるのかを決めます。
「以前、市役所で利用権設定をしたが、今回はどうすればよいか分からない」という場合も、現在の契約内容の確認から始められます。
第3条と農地バンク、どちらを使うか
どちらが有利かは、一律には決められません
相手が決まっている個別の取引
売主・買主、貸主・借主がすでに決まっており、特定の農地について直接売買・貸借するケース。農業法人が農地を購入して所有権を取得するケース。隣接農地を個別に取得・賃借して経営を広げるケースなど。
まとめて借りる・集約する
複数の農地をまとめて借りたい。地域計画に沿って農地を集積・集約したい。複数の地権者との賃料等の管理負担を軽くしたい。地域の担い手として経営面積を拡大していきたい、といった場合。
農地バンクの利点は、複数の出し手から借りるときに賃料の支払いを一本にまとめられること、出し手側の賃料収受、それに農地の集約化への支援です。貸付けは地域計画に位置付けられた方が基本ですが、地域計画の外でも、一定の手続を踏めば農地バンクを通じて権利を設定できる場合があります。
農地バンクは「貸借」だけではありません
農地バンクというと貸し借りの制度に見えますが、地域によっては農地の売買支援も動いています。一定の要件を満たす農地について売り手と買い手を調整し、促進計画の認可・公告で所有権を移して、登記まで支援する県もあります(対象農地や買主には、地域計画、農振農用地区域、認定農業者等に関する要件があります)。
したがって、「農地を買う=必ず第3条」と単純に考えるのではなく、地域・農地・取得者の状況に応じて、農地バンクの売買事業も選択肢として確認します。
農地取得後の「規模拡大」まで見据えます
農地を1筆取得することは、ゴールではありません
実際の農業経営は、農地を取得したところから動き出します。
農地バンクは、法定化された地域計画に基づいて担い手への農地の集積・集約化を進める制度として位置付けられています。取得した農地で経営を伸ばし、必要に応じて集約し、次の設備投資へつなげる。やまと-農-では農地取得を、「1筆の農地を取る行政手続」ではなく「地域の担い手として農業法人を育てる経営支援」ととらえています。
このようなご相談に対応します
まだ農地が決まっていない段階からで構いません
- 農業法人を設立して農地を購入したい
- 農家から田・畑を購入したい
- 農地法第3条許可を依頼したい
- 売買契約書もあわせて相談したい
- 農地を借りて農業を始めたい
- 昔の「利用権設定」と現在の制度の違いが分からない
- 更新時に農地バンクへ切り替える必要があるか確認したい
- 第3条と農地バンクのどちらを使うべきか知りたい
- 一般法人として農地を借りたい
- 農地を追加取得して規模拡大したい
- 地域計画への位置付けを相談したい
- 農地を住宅・事業用地へ転用したい
- 競売農地を取得したい
農地を農業以外に利用したい場合
農地を農地のまま取得・貸借するなら、農地法第3条か農地バンクです。住宅、店舗・事業所、駐車場、資材置場、倉庫・工場などに使うなら、そこからは「農地転用」の話になります。
農地法第4条・第5条転用支援
自己所有農地を転用する第4条、権利移動を伴って転用する第5条。立地基準・一般基準、地域計画、他法令を確認します。
詳しく見る →C農振農用地除外・用途区分変更支援
農振農用地区域(青地)はそのままでは原則転用できません。除外や用途区分変更の必要性・可能性を事前に確認します。
詳しく見る →D開発許可・土地利用法令調整支援
農地転用できることと、その土地に建てられることは別問題です。都市計画法、開発許可、盛土規制等を確認します。
詳しく見る →E農地競売(公売)・買受適格証明書等支援
競売・公売農地では、入札前に買受適格証明、農地法第3条・第5条、農振、都市計画等を確認する必要があります。
詳しく見る →料金
着手前に必ずお見積りを提示します
| 支援内容 | 報酬(税別) |
|---|---|
| 農地取得・貸借事前調査 | 50,000円〜 |
| 農地法第3条許可申請 | 50,000円〜 |
| 農地法第4条・第5条許可申請 | 80,000円〜 |
| 農地売買・貸借契約書作成 | 40,000円〜 |
| 農地バンク利用支援 | 40,000円〜 |
| 法人による農地取得総合支援 | 個別見積 |
| 農地取得+農業法人設立 | 個別見積 |
| 規模拡大・複数農地取得支援 | 個別見積 |
※ 表示金額はすべて税別です。別途、消費税を申し受けます。着手前に必ずお見積りを提示します。
※ 登記、測量その他、他士業の専門業務が必要となる場合には、適切な専門家と役割を分担します。証明書の取得費用、行政手数料等は別途申し受けます。
よくあるご質問
Q1.令和7年4月から農地法第3条で農地を借りられなくなったのですか?
Q2.以前利用していた「利用権設定」はなくなったのですか?
Q3.農地を売買する場合は、第3条と農地バンクのどちらですか?
Q4.一般企業でも農地を借りられますか?
Q5.農業法人を設立すれば農地を購入できますか?
Q6.少ない面積でも農地を購入できますか?
Q7.農地バンクを使うメリットは何ですか?
Q8.農地取得後の規模拡大も相談できますか?
Q9.農地取得後の補助金も相談できますか?
Q10.農地を買った後で転用できますか?
農地を買う・借りる前にご相談ください
農地取得は、売買契約だけで完結する一般の不動産取引とは異なります。
東京都江戸川区西葛西5-1-11
COCOハウス西葛西 9F
農地取得・貸借について相談する
農地の所在地・地番、面積、現在の所有者、取得・貸借の目的、予定している農業経営の内容などをお知らせください。第3条と農地バンクのどちらが適しているかから整理します。
初回相談は5,000円(税別/1時間)です。ご相談・お打ち合わせは面談とWEBミーティングのどちらでも承ります(農業分野では面談が大半です)。
お預かりした個人情報は、個人情報保護方針に基づき適切に管理します。
あわせてご覧ください
農地取得・転用等支援
5つの支援メニューの入口。目的から必要な手続を確認できます。
詳しく見る → I 農業を始める ─ (1)農業法人設立支援
農地を所有するなら、設立の設計段階から農地所有適格法人の要件を確認します。
詳しく見る → I 農業を始める ─ (4)新規就農支援
農地の確保、青年等就農計画、認定新規就農者、資金・設備導入まで。
詳しく見る →※ 掲載内容は2026年8月時点の情報を基礎としています。農地法・農業経営基盤強化促進法等の制度は改正されることがあり、運用は自治体によって異なります。個別の案件では、対象農地の所在地の農業委員会・市町村・農地中間管理機構の最新の基準・運用を確認して進めます。
※ 許可・認可の取得を保証するものではありません。
※ 所有権移転登記その他、他の専門資格を要する業務については、各専門家と役割を分担します。